アカネ科
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アカネ科 | |||||||||||||||
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アカネ(Rubia argyi) | |||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||
Rubiaceae Juss. (1789) | |||||||||||||||
下位分類(属) | |||||||||||||||
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アカネ科 (Rubiaceae) は双子葉植物の科の一つで、アカネなどを含む。分類表に採用のクロンキスト体系ではアカネ目だが、新エングラー体系やAPG植物分類体系ではリンドウ目に分類される。
草本または低木で、熱帯に特に多いが温帯にも草本がある。約600属10,000種以上を含む大きな分類群である。葉は単葉で対生か(見かけ上)輪生。托葉があり、アカネ属やヤエムグラ属では葉と同じ形になるため輪生に見える。花は合弁花で5裂するもののほか4裂するものも多い。カフェインを含むコーヒーノキなど、アルカロイドを含む種が多い。代表的な種には次のようなものがある。
主な種
- アカネ、セイヨウアカネ:アカネ色素の原料。
- コーヒーノキ
- ノニ(ヤエヤマアオキ):ポリネシアで果樹として利用するが沖縄にも分布する。
- クチナシ:観賞用、また果実の色素を食品の着色料として用いる。
- キナ:マラリア特効薬キニーネの原料。
- トコン(吐根):エメチン(アメーバ赤痢治療薬)などを含む。
- サンタンカ、ハクチョウゲ、ペンタス等:観賞用。
- ヤエムグラ、ヘクソカズラ等:雑草。
主な分類群
新エングラー体系で独立の科とされていたヘンリクェジア科はクロンキスト体系ではアカネ科とされている。以下に主な亜科・属を示す。
- Rubioideae アカネ亜科
- Argostemma イリオモテソウ属
- Lasianthus ルリミノキ属
- Damnacanthus アリドオシ属 : アリドオシ
- Mitchella ツルアリドオシ属
- Morinda ヤエヤマアオキ属 : ノニ・ハナガサノキ
- Pseudopyxis イナモリソウ属
- Ophiorrhiza サツマイナモリ属
- Leptodermis シチョウゲ属
- Paederia ヘクソカズラ属 : ヘクソカズラ
- Serissa ハクチョウゲ属 : ハクチョウゲ
- Psychotria ボチョウジ属 : ボチョウジ・シラタマカズラ
- Asperula クルマバソウ属
- Galium ヤエムグラ属 : ヤエムグラ・ヤブムグラ・ヨツバムグラ・カワラマツバ
- Rubia アカネ属 : アカネ
- Sherardia ハナヤエムグラ属 : ハナヤエムグラ
- Bouvardia カンチョウジ属
- Diodia オオフタバムグラ属
- Hedyotis フタバムグラ属 : フタバムグラ・ソナレムグラ・シマザクラ
- Houstonia トキワナズナ属
- Knoxia シソノミグサ属
- Manettia カエンソウ属
- Pentas ペンタス属
- Richardia ハシカグサモドキ属
- Spermacoce ハリフタバ属
- Cinchonoideae キナノキ亜科
- Adina タニワタリノキ属
- Uncaria カギカズラ属
- Coptosapelta ヒョウタンカズラ属
- Cinchona キナノキ属
- Guettarda ハテルマギリ属
- Mussaenda コンロンカ属
- Ixoroideae サンタンカ亜科
またAPG植物分類体系ではディアリペタラントゥス科とヤマトグサ科もアカネ科に含められている。