definición y significado de ガラス | sensagent.com


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Definición y significado de ガラス

Definición

definición de ガラス (Wikipedia)

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Sinónimos

Ver también

ガラス (n.)

ガラス質

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Diccionario analógico

カラス (n.)

crow (en)[ClasseTaxo.]



ガラス (n.)

glass (en)[ClasseHyper.]

lunette (fr)[DomainDescrip.]

miroir (fr)[DomainDescrip.]



Wikipedia

ガラス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

さまざまに加工され美術品にまで昇華したガラス細工

ガラス(硝子、オランダ語:glas、英語:glass)という語は、物質のある状態を指す場合と特定の物質の種類を指す場合がある。

  • 昇温によりガラス転移現象を示す非晶質固体[1]。そのような固体となる物質。このような固体状態をガラス状態と言う。結晶と同程度の大きな剛性を持ち、粘性は極端に高い。非晶質でもゴム状態のように柔らかいものはガラスとは呼ばない。詳しくは「ガラス転移点」を参照のこと。
  • 古代から知られてきたケイ酸塩を主成分とする硬く透明な物質。グラス、玻璃(はり)、硝子(しょうし)とも呼ばれる。「硝子」と書いて「ガラス」と読ませる事もよくある。化学的にはガラス状態となるケイ酸化合物(ケイ酸塩鉱物)である。他の化学成分を主成分とするガラスから区別したい場合はケイ酸ガラスまたはケイ酸塩ガラスと言う。石英ガラスも含まれる。本項目ではこの物質について主に記述する。
  • ケイ酸塩以外を主成分とする、ガラス状態となる物質。ケイ酸ガラスと区別するために物質名を付けて○○ガラスと呼んだりガラス質物質と呼んだりする。アクリルガラス、カルコゲンガラス、金属ガラス有機ガラスなど。

語源的にはケイ酸塩ガラスの固体状態を他の物質が取っている場合をもガラスと呼ぶようになったものである。

日本語のガラスの元になったオランダ語glasの発音は、英語のglass同様グラスに近いが、日本語化した時期が古いため、ガラスとなった。日本語での「グラス」は多くの場合はケイ酸塩ガラスでできたコップの意味になる。

ちなみに「ビードロ」または「びいどろ」とは、ガラスを意味するポルトガル語(vidro)である。吹いて遊ぶガラス製の玩具(びいどろ、ぽっぺん、ぽぴん)についてはぽぴんを参照。

目次

概説

ガラスを素材として用いた工芸品(イギリス ブリストル産)
建築物の外壁に用いられているガラス

ガラスの歴史および種類と応用についての詳細は節を改めて述べる。

ガラスには多くの種類があるが、その多くは可視光線に対して透明であり、硬くて薬品にも侵されにくく、表面が滑らかで汚れを落としやすい。このような特性を利用して、窓ガラスレンズ食器(グラス)など市民生活及び産業分野において広く利用されている。近代以前でも装飾品や食器に広く利用されていた。また金属表面にガラス質の膜を作った「琺瑯(ほうろう)」も近代以前から知られてきた。[要出典]

ガラスの表面に細かな凹凸を付けたすりガラスや内部に細かな多数の空孔を持つ多孔質ガラスは、散乱のために不透明である。遷移金属や重金属の不純物を含むガラスは着色しており、色ガラスと呼ばれる。

2002年の統計によれば日本だけでも建築用に3,900億円、車両用に1,700億円、生活用品に3,000億円、電気製品等に8,300億円分も出荷されている[2]

組成・製造・構造

ガラスは、主成分となる二酸化ケイ素 (SiO2) 原料(ケイ砂が多い)と副成分となる種々の金属化合物を粉末として混合し、高温で溶融して液体状態としたものを急冷することで製造される。使用済みのガラス製品を破砕して原料(カレット)として再利用することもできる。

副成分として加えられるのは多くの場合は酸化物であるか高温で酸化物となるものである。主な副成分には、酸化ナトリウム (Na2O) 、酸化マグネシウム (MgO) 、酸化カルシウム (CaO) 、酸化ホウ素 (B2O5) 、酸化リン (P2O5) などがある。原料となるこれらの酸化物は役割に応じて大きく次の3つに分類される。

網目状酸化物
それ自身で非晶質化できるもの。網目状のネットワーク構造を形成する。(SiO2) 、(Al2O3) など。
修飾酸化物
それ自身では非晶質化できないが、上記の網目状酸化物の形成するネットワーク構造内では非晶質化が可能(= 網目を修飾する)なもの。(La2O3) などの希土類酸化物が中心。
中間酸化物
網目状酸化物と修飾酸化物の中間的な存在。非晶質化しにくく、網目状酸化物と修飾酸化物との混合によってガラス化する。

上記の溶融法によるガラス製造は古代から知られているが、現在では他の製造法も存在する。CVD法(chemical vapor deposition method, 化学蒸着法)やVAD法(vapor-phase axial deposition method, 気相軸付け法)では、気体のSiCl4を加熱基板上で反応させて酸化物を堆積し、焼結してガラス化する。ゾル-ゲル法では、例えばテトラエトキシシラン (Si(OCH2CH3)4) などの金属アルコキシドを加水分解し縮重合させてゾルとし、水分を除いて生じたゲルを焼結してガラス化する[1][3]

ガラスは図に示すように原子の並びが不規則な非晶質である。結晶では固体の中の結晶界面で光が散乱したり方向により光学特性や力学特性が異なったりするが、ガラスは非晶質なので全体が均一で透明であり、特定方向にだけ割れやすいということもない。

ガラス状態について

ガラスは液体状態を凍結したような状態(粘度が極端に高くなった状態とも言える)であり、それは準安定状態にあると言える。従って、非常に長時間を経過するとガラスは安定状態である結晶化すると考えられるが、それに対しては異論もある。また、ガラスは固体ではあるが、過冷却およびガラス転移により粘度が非常に高くなった液体であるという捉え方もある。そのため、例えば古い建物の窓ガラスは、上部のガラスが下の方に垂れたような形になっている。

ガラスとアモルファスは、ほぼ同義のものとして捉えてよい場合が多いが、ガラス転移点が明確に存在しない場合をアモルファスと定義するような場合(分野)もある。ガラス転移とは主緩和の緩和時間が100s〜1000sの温度で起こる。

ガラスと同じ構造、すなわちガラス化する物質は珍しくない。ヒ素イオウなどは単体でガラス化する。酸化物ではホウ酸 (B2O5) 、リン酸 (P2O5) などが二酸化ケイ素の代わりに骨格となってガラスを形成する。ホウ酸塩ガラスは工業的に重要である。例えばパイレックスガラスは重量比で12%のホウ酸を含む。

物理的性質

密度は水の2倍半程度、2.4-2.6g/cm3であるが、鉛を用いたフリントガラスでは同6.3に達する。金属ではアルミニウムが2.7、鉄が7.9であるから、フリントガラスは金属なみの密度であることになる。逆に金属元素を含まない石英ガラスは同2.2である。

引っ張り強さに関しては0.3-0.9×108T/Paである。これは鋼鉄の1/10ではあるが、ナイロンや革ベルト、木材と同程度である。

常温では電気抵抗はきわめて高く、絶縁に用いられることもある。内部抵抗率は109から1016 Ωm、湿度50-60%時における表面抵抗率は1010から1012 Ω/□。これはゴムやセラミックスと同程度である。ただし、流動点に近い温度では電気抵抗がきわめて低くなる。

刃物として用いる場合、非晶質であるため理論上は刃の先端径を0にできる(金属などの結晶体はどうしても結晶の大きさ分の径が残ってしまう)ため、鋭利な刃を作ることが可能である。その刃先は研磨によってではなく割れた断面に生じるが、金属より弾性靭性が乏しいためナイフ・包丁などといった一般的な実用刃物としてはあまり適さない(欠け・割れが生じやすい)。しかし生体組織を顕微鏡で観察する際、樹脂で固めた組織を薄くスライスするカッター(ミクロトーム)として用いられることがある。

化学的性質

化学的には、フッ化水素など、一部のフッ素化合物を除く)には強いがアルカリに弱い。たとえばガラス瓶に濃厚な水酸化ナトリウムを入れて長期間おくと、徐々にガラス壁が侵されスリガラス状となる。

ガラスの歴史

概説

ガラス年表」も参照

もともとは植物の灰の中の炭酸カリウムを砂の二酸化ケイ素と融解して得られたので、カリガラスが主体であった。灰を集めて炭酸カリウムを抽出するのに大変な労力を要したのでガラスは貴重なものであり、教会の窓、王侯貴族の食器ぐらいしか用いられたものはなかった。産業革命中期以降、炭酸ナトリウムから作るソーダ石灰ガラスが主流になった。炭酸ナトリウムはソルベー法により効率よく作られるようになったが、現在は天然品(トロナ)を材料に用いることもある。産地としては米国ワイオミング州グリーン・リバーが一大産地であり、世界中の需要の大半をまかなっている。埋蔵量は5万年分あるとされている。

ガラス製造の開始

ガラスの歴史は古く、紀元前4000年より前にメソポタミア古代エジプト二酸化ケイ素(シリカ)の表面を融かして作製したビーズが始まりだと考えられている。当時はガラスそれ自体を材料として用いていたのではなく、陶磁器などの製造と関連しながら用いられていた。原料の砂に混じった金属不純物などのために不透明で青緑色に着色したものが多数出土している。

なお、天然ガラスの利用はさらに歴史をさかのぼる。火山から噴き出した溶岩がガラス状に固まったものは黒曜石と呼ばれ、石器時代から石包丁や矢じりとして利用されてきた。

古代ガラスは砂、珪石、ソーダ灰、石灰などの原料を摂氏1,200度以上の高温で溶融し、冷却・固化するというプロセスで製造されていた。ガラス製造には大量の燃料が必要なため、ガラス工房は森に置かれ、燃料を木に頼っていた。そのため、その森の木を燃やし尽くしたら次の森を探すというように、ガラス工房は各地の森を転々と移動していたのである。ガラス工場が定在するようになったのは石炭石油が利用されるようになってからである。

エジプトや西アジアでは紀元前2000年代までに、一部の植物や天然炭酸ソーダとともにシリカを熱すると融点が下がることが明らかになり、これを利用して焼結ではなく溶融によるガラスの加工が可能になった。これが鋳造ガラスの始まりである。紀元前1550年ごろにはミソポタミアとエジプトで粘土の型に流し込んで器を作るコア法によって最初のガラスの器が作られ、特にエジプトでは様々な技法の作品が作製されて、宝石とガラスを交換することもあったという。

しかし、ガラス製造の中心となっていた地中海東部の文明は紀元前12世紀に衰退し、当時の先端技術はいったん失われる。これが復活するのは紀元前8世紀のメソポタミアおよびシリアパレスチナ沿岸である。紀元前4世紀から同1世紀プトレマイオス朝では王家の要求によって高度な技法のガラスが作られ、ヘレニズム文化を代表する存在の一つとなった。

中国でも紀元前8世紀〜紀元前5世紀には鉛ガラスを主体とするガラス玉や印章が製作されていた。日本でも紀元前3世紀〜紀元後3世紀にはアルカリ石灰ガラスや鉛ガラスによってガラス玉が作られていた。

吹きガラスの発明以降

地中海沿岸を征服したローマ帝国の下で、宙吹きと呼ばれる製造法が紀元前1世紀の中頃にフェニキアで発明された。これによって安価なガラスが大量に生産され、食器や保存器として用いられるようになった。また、ヘレニズム的な豪華なガラスも引き続き製造されている。この頃の精巧なガラスはローマングラス(Roman Glass)と総称される。

5世紀には西ローマ帝国が崩壊するなど政情が不安定になり、ヨーロッパ大陸の技法は衰退した。一方、サーサーン朝ペルシャでは一定の高い水準のガラスが7世紀まで製造され、中国、朝鮮、日本に作品が伝来している。2世紀〜5世紀にはローマとペルシャから中国に吹きガラス法が伝えられた。これら古代西洋のガラスはすべて今日の主なガラス製品に近いソーダ石灰ガラスであった[2]

7世紀には、シリアでクラウン法の原形となる板ガラス製造法が生み出された。これは一旦、手吹き法によりガラス球を造り、遠心力を加えて平板状にするもので、仕上がった円形の板を、適宜、望みの大きさや形に切り出すことができるメリットがあった。この手法はヨーロッパに伝播し、ガラス板の大量生産に結びついた。

中世のガラス

8世紀頃から、西ヨーロッパでは高度なガラスの製作が再開した。12世紀には教会ゴシック調の複雑なステンドグラスが備わるようになり、13世紀には不純物を除いた無色透明なガラスがドイツ南部やスイス、イタリア北部で開発された。

良質の原料を輸入できたヴェネツィアのガラス技術は名声を高めたが、大火事の原因となった事と機密保持の観点から1291年ムラーノ島に職人が集中・隔離された。ここでは精巧なガラス作品が数世紀にわたって作られ、15世紀には酸化鉛と酸化マンガンの添加により屈折率の高いクリスタルガラスを完成させた。

操業休止期間の他国への出稼ぎなどによって技法はやがて各地に伝わり、16世紀には北ヨーロッパスペインでも盛んにガラスが製造された。この頃、中央ドイツボヘミアでもガラス工房が増えている。これは原料となる灰や燃料の薪が豊富であり、かつ河川沿いにあり都市への物流に好都合だったためである。

また、15世紀にはヨーロッパ各地でさかんにステンドグラスが製造された。当時の平坦なガラスは吹いて作ったガラスを延べてアイロンがけすることで作られていた。大面積の板ガラスが作られるようになったのは20世紀に入ってからである。

日本では8世紀〜16世紀までガラス製造が衰退した[2]

近世

1670年代に入ると、ドイツ・ボヘミア・イギリスの各地で同時多発的に、無色透明なガラスの製法が完成した。これは精製した原料にチョークまたは酸化鉛を混ぜるものである。この手法によって厚手で透明なガラスが得られ、高度な装飾のカットやグレーヴィングが可能になり、重厚なバロックガラスやロココ様式のガラスが作られた。

また、アメリカ合衆国ではヴァージニア州に来たヨーロッパからの移民がガラスの生産を始めた。産業的にはなかなか軌道に乗らなかったが、大規模な資本の投下が可能な18世紀末になると豊富な森林資源を背景に工場生産が行なわれるようになった。

中国ではの時代にガラスの製造が盛んになり、特に17世紀から18世紀康熙帝雍正帝乾隆帝の頃に山東省広州で技法が発達した。また、日本でも徳川吉宗の書物の輸入解禁によってガラスの製造が始まり、江戸切子などが作られた。

F・ジーメンスらが1856年特許を取得した蓄熱式槽窯を用いた製法により、溶融ガラスの大量供給が可能となった(ジーメンス法)。摂氏1600度の高温で原料を数日溶かす。

現代

1950年代、ピルキントンフロートガラスの製造を開始した。

1970年にドイツ人のディスリッヒによって考案されたゾル-ゲル法が、ガラスの新しい製造法として登場した。これまでガラスを製造する方法は原料を摂氏2,000度前後の高温によって溶融する必要があったが、ゾル-ゲル法ではガラスの原料となる化合物や触媒を有機溶液に溶かし込んで、摂氏数十度の環境で加水分解と重合反応を経て、溶融状態を経由せずに直接ガラスを得る。実際は完成したゲルが気泡を含むため、最終的には摂氏1,000度程度に加熱して気泡を抜いてやる必要がある。この方法の発明によって、ガラスに限らず有機無機ハイブリッド材料の創製など、従来では考えられなかった用途が開かれてきている[2]

近年では摂氏10000度のプラズマを利用して原料を一瞬で溶かす方法が実用化に向けて開発中である。燃料費を削減でき、温室効果ガスの削減に寄与する。

現在、ガラスは食器や構造材のみならず、電子機器光通信など幅広い分野で生活に必要不可欠なものとなっている。

ガラスの応用

いろいろなガラス

主なガラス製造会社

主なガラス工芸品・会社

比喩

ガラスを使った比喩は、大きく分けて2種類の意味に使われる。

出典

  1. ^ a b 日本化学会編「化学便覧応用化学編-第6版-第I分冊」丸善 (2002) 13.5 汎用ガラス・ほうろう
  2. ^ a b c d 作咲済夫著 『ガラスの本』 日刊工業新聞 2004年7月30日 初版一刷 ISBN 4-526-05310-4
  3. ^ 長倉三郎、他(編)「岩波理化学辞典-第5版」岩波書店 (1998/02)

関連項目

ウィクショナリーガラスの項目があります。

外部リンク

カラス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ワタリガラスの上半身。
ハシブトガラスが飛び立とうとしているところ。

カラス、鵶、雅)は、鳥類の1グループ。

多くは全身が黒く、黒い鳥の代表とみなされ、などではよく白いサギと対比させられる。ただし実際は、白黒2色のコクマルガラス、暗褐色に白斑のホシガラス、全体的に明色のサバクガラス類などもおり、必ずしも真っ黒ではない。

目次

種類

カラスは、広義にはスズメ目カラス科(あるいはカラス族。呼び名が異なるだけで同じグループである)を指すが、通常はその一部、狭義にはその中のカラス属を指す[1]。広義のカラス、つまりカラス科は、通常のカラスのほか、カケス類、サンジャク類、オナガ類、カササギ類(カササギ属のカササギは、標準和名にはカラスはないが、カチガラス、コウライガラスの異名を持つ)などを含む。これらのほか、ウミガラスオオウミガラスカワガラスなどもいるが、カラス科ではなく生物学上のカラスの仲間とはみなされない。

和名にカラスがある種は、カラス科のうち

  • カラス属 Corvus
  • ホシガラス属 Nucifraga
  • サバクガラス属 Podoces
  • ベニハシガラス属 Pyrrhocorax
  • ヒメサバクガラス属 Pseudopodoces
  • ソデグロガラス属 Zavattariornis

の6属に含まれる。

属の分類

カラス属

ハシボソガラス
ミナミコガラス
ソロモンガラス
  1. Corvus albicollis, White-necked Raven, シロエリオオハシガラス
  2. Corvus albus, Pied Crow, ムナジロガラス
  3. Corvus bennetti, Little Crow, ミナミコガラス
  4. Corvus boreus, Relict Raven, ミナミヒメワタリガラス
  5. Corvus brachyrhynchos, American Crow, アメリカガラス
  6. Corvus capensis, Cape Crow, ツルハシガラス
  7. Corvus caurinus, Northwestern Crow, ヒメコバシガラス
  8. Corvus corax, Common Raven, ワタリガラス
  9. Corvus corone, Carrion Crow, ハシボソガラス
  10. Corvus coronoides, Australian Raven, ミナミワタリガラス
  11. Corvus crassirostris, Thick-billed Raven, オオハシガラス
  12. Corvus cryptoleucus, Chihuahuan Raven, シロエリガラス
  13. Corvus dauuricus, Daurian Jackdaw, コクマルガラス
  14. Corvus enca, Slender-billed Crow, スンダガラス
  15. Corvus florensis, Flores Crow, フロレスガラス
  16. Corvus frugilegus, Rook, ミヤマガラス
  17. Corvus fuscicapillus, Brown-headed Crow, チャガシラガラス
  18. Corvus hawaiiensis, Hawaiian Crow, ハワイガラス
  19. Corvus imparatus, Tamaulipas Crow, メキシコガラス
  20. Corvus jamaicensis, Jamaican Crow, ジャマイカガラス
  21. Corvus kubaryi, Mariana Crow, クバリーガラス
  22. Corvus leucognaphalus, White-necked Crow, ヒスパニオラガラス
  23. Corvus levaillantii, Jungle Crow, C.macrorhynchosと同種の可能性が高い
  24. Corvus macrorhynchos, Large-billed Crow, ハシブトガラス
  25. Corvus meeki, Bougainville Crow, ブーゲンビルガラス
  26. Corvus mellori, Little Raven, ミナミコワタリガラス
  27. Corvus monedula, Eurasian Jackdaw, ニシコクマルガラス
  28. Corvus moneduloides, New Caledonian Crow, カレドニアガラス
  29. Corvus nasicus, Cuban Crow, キューバガラス
  30. Corvus orru, Torresian Crow, ミナミガラス
  31. Corvus ossifragus, Fish Crow, ウオガラス
  32. Corvus palmarum, Palm Crow, ヤシガラス
  33. Corvus rhipidurus, Fan-tailed Raven, チビオガラス
  34. Corvus ruficollis, Brown-necked Raven, チャエリガラス
  35. Corvus sinaloae, Sinaloa Crow, ニシメキシコガラス
  36. Corvus splendens, House Crow, イエガラス
  37. Corvus tasmanicus, Forest Raven, モリガラス
  38. Corvus torquatus, Collared Crow, クビワガラス
  39. Corvus tristis, Grey Crow, ハゲガオガラス
  40. Corvus typicus, Piping Crow, セレベスガラス
  41. Corvus unicolor, Banggai Crow, バンガイガラス
  42. Corvus validus, Long-billed Crow, モルッカガラス
  43. Corvus woodfordi, White-billed Crow, ソロモンガラス

ホシガラス属

ハイイロホシガラス。黒くないカラス。
  1. Nucifraga caryocatactes, Spotted Nutcracker, ホシガラス
  2. Nucifraga columbiana, Clark's Nutcracker, ハイイロホシガラス

サバクガラス属

  1. Podoces biddulphi, Xinjiang Ground Jay, オジロサバクガラス
  2. Podoces hendersoni, Mongolian Ground Jay, ハシナガサバクガラス
  3. Podoces panderi, Turkestan Ground Jay, サバクガラス
  4. Podoces pleskei, Iranian Ground Jay, イランサバクガラス

ヒメサバクガラス属

  1. Pseudopodoces humilis, Hume's Ground Jay, ヒメサバクガラス

ベニハシガラス属

ベニハシガラス
  1. Pyrrhocorax graculus, Yellow-billed Chough, キバシガラス
  2. Pyrrhocorax pyrrhocorax, Red-billed Chough, ベニハシガラス

ソデグロガラス属

  1. Zavattariornis stresemanni, Stresemann's Bush Crow, ソデグロガラス

カササギ属(参考)

  1. Pica pica, European Magpie, カササギ(カチガラス、コウライガラス)
  2. Pica nuttalli, Yellow-billed Magpie, キバシカササギ
  3. Pica hudsonia, Black-billed Magpie

分布と各地での呼称と種類

ハシボソガラスはユーラシアに広く生息するが、ハシブトガラスの分布は東アジア南アジアに限られる。ヨーロッパでは、ハシボソガラス (carrion crow)、ワタリガラス (common raven)、ミヤマガラス(rook)、ニシコクマルガラス (jackdaw) などが分布する。

英語での区別と呼称

英語ではこのように、crow(クロウ), raven(レイヴン), rook(ルック), jackdaw(ジャックドー)は日常語レベルで別の鳥とみなしていることが特徴である。おまかに言って、大型種はraven、中型種はcrowに分類され、最も小型のものがrookやjackdawと呼ばれる。なお、日本で見られるハシボソガラスはハシブトガラスと同じくcrow、コクマルガラスはニシコクマルガラスと同じくjackdawに分類される。

ただこれらは、別の鳥と見なされながらも、ほぼ同類の仲間とも見なされ、まったく無関係のものとは見なされない。この4者は、異なる文化的認識において区別されることもあるが、ほぼ同様の文化的認識で同類として語られることも多い。

英語のそれらを和訳する際(特に文学作品)には、ハシボソガラス等を指す crow と区別して、raven を「大ガラス」と訳すことがある。エドガー・アラン・ポーの詩「大鴉」はその一例である。ただし、近年ではraven を「ワタリガラス」と訳したり、そのまま音読で記す場合も多い。

カラス属以外では、ソデグロガラス属はcrowに分類されるが、ホシガラス属はnutcracker、ベニハシガラス属はchoughとされる。明色のサバクガラス属やヒメサバクガラス属は、カケスの仲間のjayに分類される。

日本での分布と呼称

日本で日常的に見られるカラス属のカラスは、留鳥ハシブトガラスハシボソガラスの2種である。日常語ではこれらの全身が黒いカラスを通常は区別することはない。

渡り鳥では、北海道にワタリガラス、九州にミヤマガラスコクマルガラスが冬鳥として飛来する。迷鳥ニシコクマルガラスイエガラスを含めると、全部で7種が記録されている。

カラス属以外では、ホシガラスが山間部に生息する。

生態

ハシブトガラスの飛翔。

ハシブトガラスの場合、翼長は50-60cm。

鳥類のなかでも最も知能が発達しているとされる。ある程度の社会性を持っており、協力したり、鳴き声による意思の疎通を行っている。遊戯行動(電線にぶら下がる、滑り台で滑る、の斜面を仰向けで滑り降りるなど)をとる事も観察されている[2]4色型色覚で色を識別でき、人間と同じRGBの他にV(紫)も識別できる。人間の個体を見分けて記憶したり、植物家畜ペットを含む哺乳類・鳥類などを区別して認識できるといわれている。以下はカラスの行動を示す事例。

  • 宝飾品ガラス製品など、繁殖・生命維持に無関係と思われる物を収集する。
  • ハシボソガラスがまた、飛行場滑走路防波堤建物屋上など、硬い場所に落として割る行動が見られ、広島県では、カキ貝を落とす例もある。[3]。それだけには留まらず、道路にクルミを置き、自動車に轢かせて殻を割るという行動が、仙台市の青葉山をはじめ、日本の至る所で報告されている[4]
  • 1996年神奈川県鉄道レール上にハシボソガラスが石を置くという事件が頻発した。「JRの人間に巣を撤去されたことに対する復讐として、列車を転覆させようとした」と言われたこともあったが、実際は敷石の下にパンを貯食した際にくわえ上げた石を偶然レール上に置き、それを放置することで起きていたというのが真相であった[5]
  • 神社の賽銭を盗み自動販売機でハトの餌を購入していると報道された[6]
  • 簡単な道具を使ったり、巣作りに工業製品の廃物を利用する。使うだけではなく、カレドニアガラスのように、小枝を加工し道具を作る例もある[7][8]
  • 雛の時期から人間に飼育された個体はイヌの吠え声や人の言葉を真似る。

食性

雑食性でゴミや動物の死骸をついばんでいるところがよく目撃される[9]。その他にも昆虫類、小動物(ネズミ、鳥類の卵や雛、爬虫類両生類ザリガニなど多数)、果実、種子、動物の糞なども食べる。ハシブトガラスは肉食傾向、ハシボソガラスは草食傾向が強い。採った食物を物陰に隠し、後で食べるという貯食行動も行う。

繁殖・営巣

ファイル:カラスの巣ハンガー入り20081217.JPG
針金ハンガー入りの巣

繁殖期は春から夏で、一夫一妻制で協力して子育てを行う。巣は樹上に小枝を組んで作るが、最近では電柱や看板などに営巣することもあり、またの材料も針金プラスチックなどさまざまなものを新規採用するようになっている[10]

営巣期間中は縄張り意識が強く、不用意に巣に近づいた人間や動物を攻撃するといった行動が見られる。

抱卵期間は20日前後、巣立ちまでの期間は30-40日程度。産卵数は2-5(ハシブトガラス)ないし3-5(ハシボソガラス)程度。

群れの形成

巣立ち後も2-3ヶ月程度は家族群れを組んで生活し、その後ひとり立ちをする。

成鳥はつがいでほぼ一年中固定された縄張りを持つが、若鳥は群れで行動する。群れも仲間が窮地に陥ると他のカラスが助けに入ることもあるらしく、事故死したカラスを仲間のカラスが助けようとしている姿が目撃されている。

夜間人が立ち入ることのないよく茂った林や竹林に集団ねぐらをとる習性があり、東京都には3大ねぐらと呼ばれる(明治神宮国立科学博物館付属自然教育園豊島岡墓地)代表的なねぐらがある(ただし、子育て中の成鳥は巣の周辺でねぐらをとることが多い)。

天敵

天敵は主に猛禽類であり、中でもオオタカの若鳥が最も多くカラスを捕食する。そのためか、カラスは猛禽類に対しモビングをする。また、卵や雛はアオダイショウなどに捕食されることもある[11]

鳥類ではないカラスと名のつく生物

動物
植物

利用

食肉

カラスの肉は食用には適さないと考えられがちだが、中には食用にする地域・文化もあり、鯨肉などに近い味という意見もある。

2003年8月8日付の読売新聞報道(「カラスの肉は栄養豊富?帯畜大の食用化研究:北海道」)によると、帯広畜産大学畜産科学科関川三男助教授らのグループが、カラスの食用化を探る研究を進めている。研究は、将来の食糧難対策と、有害鳥獣として処分されるカラスの有効活用にメドをつけるのが目的。カラスの胸肉は、鯨肉にも豊富に含まれるミオグロビンと呼ばれる色素が多く、赤みが強いのが特徴。食感や味はの胸肉に似ており、学生に食べさせたところ、評判も上々だったという。

東京都は、カラス嫌いで有名[12]石原慎太郎知事が、カラス対策の一環としてミートパイにして東京名物にすべきだと提唱したことがある。これは実現しなかったが、後に東京MXテレビの番組企画で、テリー伊藤らが用意したカラス肉のミートパイとその他2品のカラス料理を石原は食べる羽目になった[13][14]

なお、カラスは鳥獣保護法により原則として捕獲が禁止されているため、無断で捕獲・食用にしてはならない。

羽根

チェンバロのジャックの爪は元々鳥の羽根を使い、元気なカラスが飛び去った後落ちた羽をオリーブオイルで浸けたものが一番よいとされている。

神話・伝承

太陽の使いや神の使いという神話や伝承が世界各地にある。元は違う色だったカラスの羽毛が、何らかの原因で真っ黒になってしまった、という伝承が世界各地にある。

視力が高い、見分ける知能もあるということから「炯眼・慧眼」とされ、神話や伝承において斥候や走駆や密偵や偵察の役目を持つ位置付けで描かれることが多い。

日本

八咫烏
神聖視

カラスは古来、吉兆を示す鳥であった。神武天皇東征の際には、3本足のカラス「八咫烏(やたがらす)」が松明を掲げ導いたという神話がある。日本サッカー協会のシンボルマークはこの八咫烏である。

カラスは熊野三山御使いでもある。熊野神社などから出す牛王宝印(ごおうほういん=熊野牛王符)は、本来は神札であり、近世には起請文を起こす用紙ともされたが、その紙面では、カラスの群れが奇妙な文字を形作っている。これを使った起請を破ると、熊野でカラスが3羽死に、その人には天罰が下るという。また、「誓紙書くたび三羽づつ、熊野で烏が死んだげな」という小唄もある。

長野県北信地方に伝わる「烏踊り」といわれる民謡踊りがあり、足さばきにおいて九種類の型を繰り返すことから、修験者である山伏が唱えた呪法である九字切り(九字護身法)を手ではなく足で行ったとされる。このことと、山岳信仰を起源に持つ修験道では、「カラスは神の使い」とされてきたことと合わせて、この烏踊りは山岳信仰に基づく烏に対する信仰と修験者の踊りが、民謡になっていったと考えられている。

カラスの色

また神話・伝説上では通常、生物学的に知られているカラスとは違い・特徴違いのカラスが存在する。それらは、吉祥と霊格の高い順に八咫烏赤烏、青烏、蒼烏と白烏が同等とされている。

民話のひとつには次のようなものがある。「カラスは元々白い鳥だったが、フクロウ染物屋に綺麗な色に塗り替えを頼んだところ、黒地に金や銀で模様を描けば上品で美しく仕上がると考えたフクロウはいきなりカラスの全身を真っ黒に塗ってしまい、怒ったカラスに追い掛け回され、今ではカラスが飛ばない夜にしか表に出られなくなった。カラスはいまだにガアガアと抗議の声を上げている」というものがある。別に伝わる民話では「欲張りなカラスの注文に応じて様々な模様を重ね塗りしていくうちに、ついに真っ黒になってしまった」というものもある。

中国

日本を始めとし中華文明圏の周辺国に、伝わる3本足のカラスという外形そのものは、中国起源の「日烏」である。中国では古来、太陽にはカラス、月にはウサギまたはヒキガエルが棲むとされてそれぞれの象徴となった。月日の事を「烏兎(うと)」と呼ぶ用例等にこれが現れている。足が3本あるのは、中国では奇数は陽・偶数は陰とされるので、太陽の象徴であるカラスが2本足では表象にずれが生じるからである。このカラスの外形の起源に付いては、黄土の土煙を通して観察された太陽黒点から来ているのではないかとする説がある。清朝においては、太祖がカラスに命を救われた逸話に基づき神聖な動物として尊重された。

イギリス

ワタリガラス

イギリスに於いては、アーサー王魔法をかけられてワタリガラス(大ガラス)に姿を変えられたと伝えられる。この事から、ワタリガラスを傷付ける事は、アーサー王(さらには英国王室)に対する反逆とも言われ、不吉な事を招くとされている。また、ロンドン塔に於いては、ロンドンの大火の際に大量に繁殖したワタリガラスが時の権力者に保護され、ワタリガラスとロンドン塔は現在に至るまで密接な関係にある。尚、J.R.R.トルーキンホビットの冒険作中に、ワタリガラス(訳書によってはオオガラスと訳されている物もあるが、どちらも英語では Raven である)の一族が登場するが、これも英国王室に少なからぬ関係を持つワタリガラスを尊重しての登場だと言われている。ただし、指輪物語にも登場するクレバインと呼ばれる大鴉たちはむしろ邪悪の陣営の走駆としての役どころである。

ケルト神話

ケルト神話に登場するバドゥブ、マッハネヴァンの三位一体の女神(戦いの神)とされるモリガンは、戦場にワタリガラスの化身となって表れる。若しくは、肩にカラスが留まっている姿で描写されたり、三位の一つであるバドゥブがカラスの化身であるとされるなどとして、伝承される神である。神といっても清廉や崇高な印象ではなく、戦場に殺戮と死をもたらすものとして描かれることが多い。

北欧神話

北欧神話では、主神であり、戦争を司るオーディン斥候として、2羽のワタリガラス「フギン(=思考)とムニン(=記憶)」が登場する。このワタリガラスは世界中を飛び回り、オーディンに様々な情報を伝えているとされる。

ギリシア神話

アポロンとカラス

ギリシア神話では太陽神アポロンに仕えていた。色は白銀(白・銀とも)で美しい声を持ち、人の言葉も話す事が出来る非常に賢い鳥だった。

しかし、ある時にカラスは、天界のアポロンと離れて地上で暮らす妻コロニスが、人間の男であるイスキュスと親しくしている(見間違いとも)とアポロンに密告(虚偽の報告とも)をした。アポロンは嫉妬し怒り、天界から弓矢を放ちコロニスを射抜いてしまった。

死ぬ間際に「あなたの子を身籠っている」と告げたコロニスの言葉に、我に返ったアポロンは後悔し、きっかけ(密告した・虚偽の報告をした)を作ったカラスに行き場の無い怒りをぶつけ、その美しい羽の色と美声と人語を奪った。カラスは天界を追放され、喪に服すかのように羽は漆黒に変わり、声も潰れて、言葉を話すどころか、醜い鳴き声を発する事しか出来なくなった。

異説

異説として、アポロンの走駆や密偵または水汲みの仰せをつかったカラスが、地上で道草をしていまい地上の状況の報告または水汲みが遅れ、「嘘をついて言い訳をした」または「コロニスとイスキュスの密会をでっち上げた」というものもあり、水汲みについては、仕えたカラスの死後、天上星座として象ったとしながらも、コップ座が丁度、からす座の嘴(くちばし)に届かない微妙な位置にあることから、水汲みの異説を裏付けるものとして捉えられている。

エジプト

古代エジプトでは太陽の鳥とされた。

メソポタミア

メソポタミアを中心に旧約聖書・『創世記』5章から10章でも伝わる世界を襲った大洪水の後に、『創世記』8章7節において、炯眼から偵察として初めて外に放たれた動物である。洪水後、船から放され、水がひいたことを知らせた。旧約聖書では烏に次ぎに鳩が放たれた。

北米先住民

トリンギット族(クリンギット)とトリンギット亜族(チルカット族・ツィムシアン族・ハイダ族)に伝わる烏は、創世に関わるものが複数あり、代表的なものとして、「ワタリガラスがを作り、人を始めとした生き物が住み着いたが、あるときに寒波が襲い、生き物は死に絶えそうになった。一計を案じたワタリガラスは、ワシに太陽まで飛んで行ってその欠片を持ち帰ってほしいと頼んだ。ワシは承諾し、身を焦がしながらも火を持ち帰り、大地の様々な所に火を灯した。それが、生きとし生けるもののとなった」というものがあり、この伝承の影響からかハイダ族は、カラス族とワシ族の2部族に分かれている。

その他のバリエーションとしては、人々が暗闇の中で何も持たず暮らしているのを不憫に思ったワタリガラスが、「二枚貝の暗闇の中から誘い出す・神が隠した太陽を神の娘の子供としてカラス自身が娘に受胎し、神の孫となって神に頼んで太陽を開放する・天上界(空の家という表現)へ変装して忍び込み星と月と日を盗み出し、人々に開放する」といった各話に、「人々に暮らしや家を与える、作り方などを教える」といったものが付加される形で創世の神話がなっている。

イメージ

知能が高い面が狡猾な印象を与えたり、食性の一面である腐肉食や黒い羽毛が死を連想させることから、様々な物語における悪魔魔女の使い(使い魔)や化身のように、悪や不吉の象徴として描かれる事が多い。その逆に神話・伝承にあるように、古来から世界各地で「太陽の使い」や「神の使い」として崇められてきた生き物でもある。これは、古代には世界各地で曙光や夕日など太陽に向かってるように見えるカラスが飛ぶ姿(近年では太陽の位置と体内時計で帰巣する姿であるという研究がある)を目にした当時の人々がその性質と太陽と結びつけ、神聖視されたという説がある。また、古代には鳥葬の風習がかつてあった地域も世界には存在し、猛禽類やカラスなど肉食性の鳥類が天国へ魂を運ぶ、死の穢れを祓ってくれる、あるいは神の御使いであるなどの理由で神聖視されたという説もある。日本では、カラスの実際の羽色は、「烏の濡羽色(からすのぬればいろ)」という表現もある通り、深みのあるつややかな濃紫色である烏の濡羽色は、黒く青みのあるつややかな色の名前で、特に女性の美しい黒髪の形容に使われる事が多く、濡烏(ぬれがらす)、烏羽(からすば)烏羽色ともいう。ねぐらに帰る行動の時に鳴くことも多く、この行動が深く印象付けられてきたことから、帰る(帰郷・帰宅)や夕暮れを想像させ、伝統的にそういった比喩や例えがある。鳴き声が「アホーアホー」と聞こえることがあるため、漫画アニメーションコントではこれを用いたその設定の上での、なにかを嘲笑した表現としてカラスが使われる。

慣用句・常套句・名文句

円山応挙画:からす

烏を用いた慣用句などには次のようなものがある。

  • 烏の行水(すぐに風呂から上がってしまうこと)
  • 烏の足跡(目じりのしわが足跡のように見えることから)
  • 烏の髪(黒髪のこと)
  • 烏の鳴かぬ日はあっても(語尾に毎日何かが行われる様子を書く 物事を強調するために用いる)
  • 烏の濡れ羽色(しっとりと濡れたような黒色 烏の髪と同様に黒髪を指す場合が多い)
  • 闇夜に烏(見分けがつかないことの例え)
  • 三羽烏(さんばがらす、三人組のたとえ)
  • 「カラスが鳴くから、帰ーろうっ」(男子)「カラスが鳴くから帰りましょ」(女子) - 夕方になって子供たちが遊びを仕舞にし、「みんな家に帰ろうよ」という時の合図のように使われる。
  • 「ねぐらへ帰る烏が二羽、三羽」(昭和時代の名アナウンサーである松内則三が、1929年(昭和4年)秋の東京六大学野球早慶3回戦の実況の際、夕暮れの神宮球場の情景をラジオで伝え、これがレコード化されたため著名になった文句[15]

カラスに関係した飛行機

カラスが登場する作品

書籍

  • シートン動物記』 - シルバー・スポット(銀の星)と呼ばれる、賢い老ガラスのリーダーが登場する話がある。
  • 『からすのパンやさん』 - 加古里子絵本
  • 海辺のカフカ』 - 村上春樹の小説。主人公の名前の由来となっている。またこの小説には「カラスと呼ばれる少年」という存在が登場している。

童謡・歌謡曲・詩

  • 夕焼小焼』 - 中村雨紅の詩。草川信作曲の童謡
  • 七つの子』 - 野口雨情の詩。本居長世作曲の童謡志村けんの替え歌の元として広く知られている。子を思う親の心情を山に帰る鴉に託して歌う。
  • CROW - 鬼束ちひろ2002年発表の楽曲。アルバム『This Armor』収録。
  • 『鴉』 - 清水重道の詩。氷の上を飄々と歩く大鴉を印象的に歌う。信時潔は歌曲集「沙羅」の中でこれをとりあげ、狂言を思わせる曲を付けた。
  • 大鴉』 - ポーの中でも特に有名である。1845年発表。愛する女性を亡くした男の部屋に鴉が舞い込み"Nevermore"(もう二度とない)という鳴き声を繰り返すという暗鬱な内容。

実写映画

漫画・アニメーション・ゲーム

関連項目

注脚・参考文献・出典

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  1. ^ 『万有百科大事典 20 動物』 小学館、1974年、184-185頁。
  2. ^ 唐沢孝一 『カラスはどれほど賢いか - 都市鳥の適応戦略』 中央公論新社中公文庫〉、2003年、191-206頁。
  3. ^ カラス以外では、北海道東部漁港に生息するオオセグロカモメにも、同様の方法でを割る行動が見られる
  4. ^ YouTube 都市部のカラスが学習を重ね、その環境を有効に利用する例 BBC Wildlife より。この動画では、急降下する際のカラスの羽の様子もよく分かる。
  5. ^ 樋口広芳、森下英美子 『カラス、どこが悪い!?』 小学館小学館文庫〉、2000年、35、45-56頁。
  6. ^ 武藤幹生 「日本テレビ・特命リサーチ200Xでのカラス特集について」 Crows!!、2001年3月13日。
  7. ^ YouTube グラスの中のものを曲がった針金で持ち上げるカラス
  8. ^ NHK Webサイト・ダーウィンが来た! 〜生きもの新伝説〜「天才職人!道具を作るカラス」
  9. ^ ハシブトガラスの場合、都市部では食物を得る為にごみ集積所を荒らすという行動や、農耕地では果樹を食害するという行動が問題となっている
  10. ^ 電柱や送電塔に針金類で営巣した場合、しばしばショートの原因となり、問題となっている
  11. ^ 柴田佳秀 『カラスの常識』 子どもの未来社〈寺子屋新書〉、2007年、88-91頁。
  12. ^ かつてゴルフのプレイ中に、カラスにゴルフクラブを投げつけ反撃にあったことが原因
  13. ^ 矢崎葉子 『カラスバトル』 太田出版、2002年、49頁。
  14. ^カラス対策プロジェクト」 宣戦布告「NET」で発信石原慎太郎
  15. ^ 松井高志編 「野球“きまり文句”小辞典」 ココログ、2005年12月8日。

外部リンク

ウィキクォートに関する引用句集があります。

 

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