スラング
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スラング(slang)は、特定のエスニック集団、職業、年代、生活環境、ライフスタイル、趣味、嗜好を共通にする集団の中でのみ通用する隠語、略語、俗語のこと。標準となる生活の中で喋られる口語に対し、スラングは一般性、共通性がなく、口語として通用しているものと同じ単語でありながら、さかさま言葉であったり、違った読みをしていたりと、敢えて一般人には理解できないような用法をするものが多い。
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解説
スラングは専門用語とは異なり、その特定の分野における公的な言葉とは見なされないが、言葉の「経時変化」により、スラングから転じて専門用語の扱いとなる事もある。
特に大都市の若者文化の中から生まれたスラング、薬物、スケボー、若者ファッションに関するスラングは数が多い。若者言葉、ギャル語、チェキ語という分類をされる言葉もスラングの一種である。
スラングの機能や起源
スラングは、一般に公然の場で、はっきりと口に出していうのが、躊躇われるような言葉、あるいは性別によって、それを口にするとみっともないと見なされるような性役割的なタブーを、別の言葉で言い換えるというのが、社会的なひとつの起源となっている。特に、性、暴力、犯罪、薬物、差別に関するものなどはこうした由来を持つことが多い。
また、その発生は、特定の時代の風潮、ファッションやエンタテイメントの流行に依存することも少なくなく、その背景を知らなければ、その言葉を理解できないということもある。一定の文化を共有しあうエスニック集団に固有のものとして発生したスラングは、それの意味するところを理解するかどうかで、その集団に帰属するかどうかの識別信号としても機能することがある。
スラングの例
英語圏
- Wanna(原音に近い日本語表記で:ウォナ) - Want to(同様に:ウォン トゥ)
- Gonna(同上:ゴナ) - Going to(同上:ゴーイング トゥ)
日本
さまざまなかたちで生まれている。そのいくつかの例を挙げる。
- 単語の中の文字を入れ替えたもの(言葉の逆さ読み等)。- TV、芸能業界でよく用いられる(有名なところでは「ワイハ」→ハワイ、「ザギンでシースー」(銀座で寿司))。
- 長い言葉を縮めたもの。- 女子高校生などに多い(1990年代半ばごろに流行した「チョベリバ」(=超ベリーバッド)など)。
- 言葉をローマ字化し、そのそれぞれの頭文字だけをつないだもの。 - もともとは女子高校生に多かった(MK5=マジ(Maji)でキレ(Kire)る5秒前、など)。また、2007年の流行語大賞にノミネートされた「空気が読めない」(KY = Kuuki ga Yomenai)もこのタイプ。これを受けてKY式略語関連の出版物も発売される。
関連項目