大当たり
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大当たり(おおあたり)
- 籤やギャンブル、占い、予想などで絞り込まれた範囲に的中すること。
- 野球で安打が多発すること。
- 映画やポピュラー音楽、商売などで大成功を収めること。
- イースト株式会社による年賀はがき、夏のおたより(かもめーる)の抽せん番号を下2桁入力するだけで、Javaスクリプトにより簡単に当落を判別できる、インターネットサイト。[1]
大当たりとは、パチンコやパチスロにて、台に搭載された内部プログラムによる抽選で当選した、最高役のこと。当選すると、機種毎に設定された出玉・メダルを得られる。
パチンコでは通常「大当り」と表示されるが、パチスロの大当たりはボーナスゲームと表示される。
なお、パチンコの項目では、大当たりとは異なる「小当たり」(こあたり)についても触れる。
目次 |
パチンコ
大当たり
抽選システム
- スタート
- パチンコ台には、始動口(スタートチャッカー)と呼ばれる穴が、殆どの機種では液晶画面等(以下「演出画面」と呼ぶ)の下部にあり、ここに遊技球(パチンコ玉)が入る(入賞という)ことで抽選が開始される。最大4個までの保留が認められているが、それ以上は入賞しても抽選はなされない(※一部機種では一般に「ヘソ」と呼ばれる始動口と普通電動役物(電動チューリップ等、電チュー)の内部にある始動口で各最大4個・合計8個の保留を搭載したものがある。また、ゲームセンターなどにある娯楽用に改造された台では最大12個保留できるものもある)。この始動口に入賞すると、機種により3個から6個(2004年になされた規則改正前の機種は4個以上)の遊技球が払い出される。
- 抽選方法
- 台に電源が入れられている間は、例え空き台であっても、内部の抽選プログラムでは常に超高速でルーレットのようなものが回転している。ルーレットは、機種ごとにあらかじめ当選となる数値が決められており、始動口に入賞した瞬間、抽選によって取得された乱数が、当選となる数値と一致すれば大当たりとなる。平たく言えば、サイコロを振って1の目が出れば当たり、というものである。
- 台には必ず低確率状態における当選確率と確変割合(大当たりの確変が搭載されている機種に限る)が記載されている(殆どの台が右上か右下)。CR新海物語M56(低確率:1/350.5)の場合、『抽選プログラムで0~700の数字のうち、低確率状態において2個の当選数字が含まれている(=2/701)』ことを示している。この場合、350.5回に1回の割合で大当たりする、という意味だが、350.5回に1回は必ず当たるというわけでは当然なく、大当たりが続くときもあれば、全く続かない(俗に『ハマリ』と言う)こともある。トータルで勘案すると、その程度の確率になる、というものである。
- 低確率状態の当選数字は2個と決められているわけではない。例えば『CRフィーバー大ヤマト2ZF』では、65,536個の数値のうち低確率状態で132個の当選数値が含まれている(=低確率:約1/496.5)。
- 確率変動について
- CR機では、大当たり終了後に(大当たりの)確率変動(確変)が行われる「確変大当たり」と、確変が行われない「通常大当たり」とのいずれかに判別される。これも内部プログラムによる判定で、当選が決定した瞬間に、いずれかに振り分けられる。
- よく演出画面上で、通常大当たりから再抽選により確変大当たりに"昇格"することがあるが、これもあくまでも演出であり、既に確変大当たりが決まった上でのことである。また、最近は搭載が当然のようになっている「突然確変」も、(確変)大当たりとなる特別図柄を引くことで高確率状態に突入することになっているため、外れ数字からなるわけではない。
当選時の演出
- 表示方法
- 一般的に、当選すれば、演出画面上で図柄が揃い、「大当り」や「FEVER」などと表示させて大当たりしたことが告知される。
- だが、現行機種では演出画面とは別に、「2」「15」などと書かれた大当り最高ラウンドを示す小さいランプが付いていたり、7セグやLEDに代表される特別図柄表示装置が、盤面の特定箇所(機種により位置は異なる)に搭載されており、ここに表示される特別図柄のうち特定のパターンを表示させることで大当たり(確変かどうかも含めて)が判明する仕組みとなっている(ホールによってはわざとその部分を隠していることもあるので、注意が必要)。そのため、必ずしも演出画面上の演出で図柄が揃わずとも大当たりとなる場合もあり、演出画面は、大当たりしたことを補助的に分かりやすく表示させる存在となっている。
- チャンスボタン
- 現在では当たり前のようについている、「チャンスボタン」(略して「ボタン」とも)を押すことで大当たりを引きつけることがあるが、これもあくまで演出であり、いくらボタンを押したからといって外れが大当たりに変わることはなく、また、その逆も絶対にない。中には必死に叩く人もいるが、前述のように当否に影響を及ぼす事はないため無駄な行為である。
- ただ、ボタンを押すことで大当たりかどうか判別が容易になることが多いため、演出として楽しむためには押した方が良いと言える。
大当たりの消化
- 出玉の獲得
- 大当たり中は、特別電動役物(アタッカー等)が開放され、特別電動役物の内部にある大入賞口に遊技球が入賞すると、入賞1個あたり最大15個(機種による。基本的に大当たり確率が高いほど個数は減る)の遊技球が払い出される。規定個数(最大10個。ただし大当たり確率の高い機種や、大当たりを右打ちで消化する機種では減らされる場合もある)入賞するか、入賞しない場合は30秒弱以内で特別電動役物が閉じられる。それを1回(一般的に「ラウンド」と呼ばれる)とし、最大16回(機種による。基本的に大当たり確率が高いほどラウンド数は減る)繰り返される。
- 現在の新台では廃止されたが、2004年の規則改正前の機種では、大入賞口の内部に左右2箇所の穴があり、左右どちらか(主に左側)の穴(特定領域、いわゆる「Vゾーン」)に遊技球が最低1個以上入賞しないとパンクが発生し、次のラウンドに進めず大当たりが強制的に終了する。
- 大当たりが確定しないまま大入賞口の中に遊技球が入ると、大きな警報音を発するようになっている。2006年5月の法令改正で閉店時の出玉補償が禁止されるまでは、出玉補償として店員が特別電動役物をこじ開けて警報音が鳴りながらも大入賞口に遊技球を流し込んでいる姿がよく見かけられた。
小当たり
- パチンコにおいて、「小当たり」と呼ばれている機能は2つある。
- 普通電動役物(電動チューリップ)の開放抽選。現行の内規に沿ったほとんどの機種に搭載されている。遊技球が通過式ゲート(スルーチャッカー)を通過すると、普通図柄表示装置が作動、抽選が開始され、当選すると普通電動役物が開放される。たいていの機種は、普通電動役物内に始動口がある。保留の数は、大当たりと同じく最大4個。特定の大当たりを得ると、大当たり終了後に普通電動役物の開放時間が長くなったり、開放回数が増えたりする(電チューサポート)。その結果、普通電動役物内にある始動口に入賞しやすくなり、持ち玉が減りにくくなる。
- いわゆる「フェイク」と呼ばれている機能。2004年になされた規則改正前の内規では「特別図柄の中当り」と呼ばれていた。当選した場合、大当たりと同様に特別電動役物が開放する(ただし最大で1.8秒間(2004年規則改正前までは最大6秒間)。一般的には、突然確変に当選したときと同様に特別電動役物がごく短い時間開放するケースが多い)が、大当たりではないので確率の状態(高確率か低確率か)は一切変化しない。このことから、打ち手に対してあたかも高確率状態になったかのように錯覚させる役目を持たせるためにこの機能を搭載する機種が近年増加している。判別は、特別図柄表示装置に表示される特別図柄の特定パターンで可能である。ただ、機種によってはそれでも判別できない場合もある。この機能による特別電動役物の開放時間は、下表のように当選確率によって内規で定められている。
特別電動役物の開放時間 | 当選確率 |
---|---|
1.5秒を超え6秒まで | 3/64以下 |
0.5秒を超え1.5秒まで | 9/64以下 |
0.5秒以下 | 64/64以下 |
スロット
詳細については、パチスロを参照のこと。
- メダルを投入し、「BETボタンを押す」又は「レバーを触る」(メーカーにより仕様が異なる)と、その瞬間が、台に搭載された内部プログラムの抽選による大当たり判定となる。
- 大都技研が2003年に発売したスロット機吉宗では、成功確率は1/256と低いが、自力で大当たりの連荘を獲得出来る仕様が付帯していた。同機のボーナスJACゲーム中はリプレイかベル(俵の絵柄)のいずれかの絵柄が揃い、1ゲームにつき15枚の払い出しとなるが、ボタンの押し順(右か左・中央)でリプレイかベル(俵の絵柄)のどちらが表示されるか決まる。この際に俵を8連続で表示させることが出来れば即連荘(通称1G連。ボーナス終了後1ゲーム目に再びボーナスが始まる連荘仕様のこと)が成立する。レギュラーボーナス中でも行う事が出来、成立させることが出来れば必ずビッグボーナスとなる。一方、自力で獲得することが出来るというシステムを突かれ、「俵を揃える体感機」等が登場、ゴトに狙われることにもなった。